若杉公徳『ライミングマン』…半端やね

ラップもヒップホップも興味ないので今のところちょっと微妙。デトロイト・メタル・シティのヒットよ再び!という意図があちこちから滲みだしているくせに、どうもギャグが遠慮気味で腰が引けてる感じ。観客のノリや単行本の用語解説など基本パターンは思いっきりDMCを踏襲しているのだが…。

主人公のライミングマンこと踏夫くん、ただの気が弱い影の薄い高校生で根岸からイタさをとった感じのなんともアクの弱いキャラだ。ライミングマンはただの変装で根岸→クラウザーさんのように変身というか本性が顕れる訳でもない。

そして主人公の父親『シャカキング』さんが切ない。
昔は売れてるグループに所属していたが独立後は泣かず飛ばず、現在は嫁さんの稼ぎで半ニート生活。それでも夢を諦めきれないのに勝負の場でヘタれる、そんなお父さん。自分が歳をとってきたせいなのかこういうのちょっと笑えない、むしろ悲しくなってくる。
どうでもいいけどライライうるさいので「お前は勇者ライディーンか!!」と思わずツッコみたくなる。

ギャグマンガなのだけれどライミングマン自身は笑いをとるキャラではなくて、笑いの対象は雑魚対戦者やシャカキングなどまわりの人々がメイン。
巻末を見るとけっこうたくさん取材しているみたいで、たぶんそのへんのしがらみがあるのだろうか。主人公やライバルが真面目一辺倒なのもラップをバカにしていると思われないような配慮?でも若杉公徳の作品を読むような人が期待しているのってクラウザーさんVS鬼刃のようなノリだよね。

DMC辞典
【ラップ】
ヒップホップの人が好んで使うダジャレ。うまい事言ってはいるがオヤジギャグなのであまり笑いは取れない。ちなみに即興でダジャレを作って相手をディスるのがフリースタイル。部下にうざがられる中年上司にはラップの使い手が多い。

この『ライミングマン』物語としてはまとまってるけれどギャグならギャグに徹して思い切りやるべきだと思う。自分としては踏夫よりもシャカキングさんが笑われながらもがんばってトップに返り咲く話のほうが読みたいかなぁ。

 
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