スティーブン・キング『呪われた町』

評価をつけるとすると5点満点中の4点ぐらいか。
町の幽霊屋敷に引越してきた吸血鬼によってセイラムズ・ロットという町がいかにして滅んだかという話である。物語としては面白いのだが新しい要素とか科学的な考証・解釈みたいなものは特にないので、そういう要素を期待している人には向かない。内容的にはオーソドックスな吸血鬼もので舞台がヨーロッパから1970年代アメリカの田舎町に変わっただけといえなくもない。

一応、主人公の小説家がいるのだが物語は町内の様々な人物たちの視点で語られる。それが次々に切り替わりながら進められていくため、序盤は人名が頭に入るまでちょっとツラい。忘れちゃう前に一気読みするのがベターで電車の中などで細切れに読むには適さないかな。海外翻訳ものって登場人物一覧がついてくる事が多いけれど、こういう時に見るものなのだな、と読み終わってから気づいた。

上巻の後半あたりからエンジンがかかってきて一気に面白くなる。ただしホラー物のお約束を外さないので先の展開がうっすら読めてしまうのは善し悪しか。とりあえず何か吸血鬼ものを読みたいという時には無難にお薦めできるとは思う。

それにしても、こんなペースで一つの町を壊滅させていったら年に何回引越さなくちゃいけないんだ?と思わなくもない。幽霊屋敷の元の持ち主が吸血鬼の友人だったからその復讐で容赦なく事を進めたと解釈できなくもないけれど。こんなネズミ算式に増やしたら自分の食料に困るじゃないか。

そういえば『ジョジョの奇妙な冒険』3部のvsヴァニラ・アイス戦におけるポルナレフのモノローグの元になったとおぼしき描写があったり。

 
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